卒業生の皆さん。卒業おめでとう。
　臨時休業に入る前の最後の日だった２月２８日の下校時に、昇降口前で、「これで最後になるかもしれないから」と、握手を求めてきた子たちが、いました。明るく握手をして、お別れしましたが、心の底から悲しく思い、「卒業式をぜひやってあげたい」という思いを強くしました。だから、今日、皆さんに「卒業おめでとう」と言うことができ、本当に嬉しいです。
　皆さんはこの１年間、「十二小の顔」として、運動会や連合音楽会など、いろいろな場面で活躍しました。また、常に立派な態度を、下級生に示してくれました。皆さんと先生は、この１年間だけしか、一緒ではありませんでしたが、学校を支えてくれたこと、下級生のお手本になってくれたことに、感謝しています。本当にありがとう。
　２月の国語の学習で、スピーチの発表会がありました。先生が見に行った時には、１組では「将来の夢」について、２組では「小学校での思い出」について、発表していました。とても楽しそうに「小学校での思い出」を話したり、立派に「将来の夢」を語ったりしていた皆さんを見ていて、本当に充実した小学校生活を送り、立派に成長したのだと感動しました。
　そんな皆さんの成長に欠かせないのが、友達との絆だと思います。スピーチの時に友達のスピーチをしっかり聞いていた姿に絆の深さを感じました。それ以外でも、皆さんは、常に友達と仲良く協力して生活していました。小学校を卒業し、中学校へ進学していく皆さんには、様々な困難も待ち受けています。しかし、これからも仲間との絆を大切にし、乗り越えていってください。さらに、皆さんを支えてくださった、様々な方々への感謝の気持ちも、忘れないでください。
　保護者の皆様、お子様のご卒業、誠におめでとうございます。今年度は、新型コロナウイルス感染拡大防止のため、臨時休業をしたり、卒業式を縮小して行ったりせざるを得ませんでしたが、ご理解いただき、ありがとうございました。今日、お子様の卒業に、感慨もひとしおのことと思います。これまでの、日々の子育てのご苦労に、心から敬意を表します。
　さて、卒業生の皆さん、名残は尽きませんが、今日でお別れです。皆さんは，令和最初の十二小の卒業生です。これからも十二小での、多くの思い出を忘れず、大きく、羽ばたいてください。皆さんの可能性は無限大です。頑張ってください。
　これをもちまして式辞といたします。

　　　　　　令和２年　３月　２５日

　　　　　　　　　　　　小平市立小平第十二小学校長　岩井純一郎