最新更新日:2024/05/27
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6年生 バルカン室内管弦楽団音楽監督:柳澤寿男先生のご講演

5月9日(木)

旧ユーゴスラビア紛争で分断された国内の演奏家を結集し、民族共栄を願って日本人指揮者柳澤寿男氏が結成した「バルカン室内管弦楽団」が今年も来日し世界平和を願ってのコンサートを行うことになっています。その音楽監督の柳澤氏よりご相談をいただき、リハーサル練習会場として小平第五小学校の体育館を2日お貸しすることになりました。会場提供のお礼として、6年生を対象に、旧ユーゴスラビアの内戦や音楽の力で民族共和を目指して取り組んできた音楽活動のこと、そこでのご苦労の様子などを現地画像のスライドを解説しながら熱くお話しいただきました。

コソボ紛争についてこんなお話がありました。
元々セルビア人が多く住んでいたところに、多くのアルバニア人が入ってきて、その割合が1:9くらいにまでなってしまったとのことでした。しかし、地方自治や仕事上の要職は、セルビア人が独占していて、アルバニア人の不満は高まる一方でした。さらに、宗教もセルビア人はセルビア正教なのに対して、アルバニア人はイスラム教が多く、それも対立の要因となりました。
もし、例えば、日本のある県に多くの外国人が多く移住してきて、もともと住んでいた人たちが所を追われる事態となり、その上で多数を占めることとなった移住してきた外国人の方々が、独立を宣言することとなったら・・・島国で単一の言語・文化を共有する日本人には、とても想像できないことですが、地続きで尚且つ歴史上様々な王朝、国家の支配を受けてきたコソボの民にとっては、決してあり得ない話ではなかったのだと思います。そして、権力の取り合いは、容易に流血の惨事につながっていきます。歴史的にも支配と分断を繰り返してきた土地に住んできた人々が、つながり合い、手を取り合い、同じ方向を向いて進むということは、並のことではないと改めて感じました。
それを音楽の力でなそうとしている、柳澤寿男先生の活動には、改めて尊敬の念を禁じえません。
話を聴くこどもたちも、真剣な面持ちでした。
恨みの歴史は今に始まったことではない、仕方がない、とあきらめるのでなく、敢然と挑戦し、やり遂げる挑戦から、「一人の人」のもつ無限の可能性を教えていただきました。

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