運動会が終わり、期末テストが近くなってきました。
3年生は修学旅行、1,2年生は校外学習、7組はバスケットボール大会などに向けての準備も進めています。
この日の朝礼では、校長からは、運動会のスローガン「温故知新」が将棋の新名人となった藤井聡太棋士の名人獲得後にしたためた言葉と一致していたことについて話がありました。
生活指導主任からは、校内、地域での安全について、これから雨の日が多くなりますが、傘をさしながら広がって歩くことの危険や、地域の公園などでのルールを守ることなど大切な話がありました。
また、3週間にわたって行われていた教育実習生の最後のあいさつ。
そして、剣道部男子の都大会、運動会での新記録達成の表彰がありました。
朝礼 校長あいさつ「温故知新」
おはようございます。6月となり、季節は初夏を迎えます。梅雨の時期ともなりますので、蒸し暑い日が多くなりそうです。気持ちはさわやかでいたいですね。
さて、毎朝テレビのニュースを見ていると、大谷翔平選手と藤井聡太棋士の話題が紹介されています。今日は先日最年少名人となった藤井聡太新名人に関わる話をしたいと思います。
名人戦というのは、プロの将棋をする棋士のうち上位の10人が総当たりで対局を行い、その中で1位になった棋士が前年度の名人に挑戦し、7回対戦して4回先に勝った方が次の名人となるというものです。現在200名以上いるプロ棋士の中で最強の10人の中で1番強い棋士と現在の名人が競い合う戦いとなるため、最も価値のあるタイトルといわれています。
聡太棋士は、将棋の第81期名人戦七番勝負を制し、史上最年少名人となったばかりでなく、名人を含めた全部で8つあるタイトル戦のうちこれで7つのタイトルを同時にもつことになりました。まだ20歳という若さです。藤井聡太棋士を筆頭にして、現在のプロの棋士の方は、AI(人工知能)が活用されている将棋アプリを使って将棋の研究をしているそうです。最近の将棋の対局ではAIが次にどのように駒を動かすことが最善かを一瞬のうちに判断して、表示されています。AIの発達が将棋の世界を変えたのかもしれません。そんな藤井聡太新名人が名人となった次の日に色紙にしたためた四字熟語があります。皆さんは知っていますか?「温故知新」です。皆さんが先日の運動会に掲げたスローガンと同じ言葉です。このニュースを見たときに、鳥肌が立ちました。AIの発達から、最先端の技術を取り入れ、研究を進めている藤井聡太新名人がこの四字熟語を選んだ理由は、名人という称号に長い歴史があることを踏まえ、「昔の棋士の方の棋譜を今までは並べたりする機会が少なかったけど、少しずつそういったこともしていければいいのかなという気持ちもありました」と語っていました。最先端で新しい歴史を次々と塗り替えている藤井新名人が、かつての歴史を振り返って研究をしたいと思う気持ちは謙虚でありまた貪欲でもあり、改めてそのお人柄についても素晴らしいと感じました。
皆さんも運動会では、花小金井南中学校の歴史の1人としての誇りをもち、脈々と受け継がれてきた伝統を再確認し、さらに新たな歴史の1ページを刻むことができたと思います。「競い合う」だけでなく、「支え合う」「称え合う」そして、「クラスや学年を越えて気持ちをひとつに」ということを皆さんの姿が示してくれた本当に誇らしい歴史に残る運動会だったと思います。
これから先も皆さんはたくさんの経験を重ねていくことになります。新たなことにチャレンジすることはとても素晴らしいことです。しかし、新しいことに向き合うことは簡単なことではなく、壁にぶつかることもあるかもしれません。そんなとき、またこの「温故知新」という言葉を思い出してみてください。何かヒントになることがあると思います。