本日、１学期の終業式を迎えます。４月に新しい学年がスタートしましたが、臨時休業が続きました。６月から学校が段階的に再開しましたが、２ヶ月間という学校生活としては短い１学期でした。そんな１学期を振り返ってみたいと思います。（実際には８月末日まで１学期なのですが…）
　４月に行われた入学式・始業式で次のような話をしました。

「これまで当たり前にできていたことが突然できなくなり、これまでできていたことがとても価値のあることで、大切なものや時間であったことが分かったのではないでしょうか。今のこの状況を乗り越えたとき、きっと皆さんは、当たり前と思っていたことをこれまで以上に大切にできる人となっていると思います。今は先行きが見えず、目の前の苦しさに耐えなければなりません。それでもこの苦しさを乗り越えた先には必ず明るい未来が待っています。皆さんそれぞれが強い気持ちをもって乗り越えましょう。」

　さて皆さん、この１学期を振り返ってみてどんなことを感じますか。
　皆さんは２ヶ月の臨時休業を経験し、皆さん自身の努力で多くの力を身に付けました。「まず自分の力で考える」という話もしましたね。さらに学校再開後には、皆さんが楽しみにしていた行事などができなくなってしまったことを知り、残念な気持ちがある中で、学校生活ができることに感謝し、新たな目標に向かって今できることを全力で取り組んでくれました。そんな皆さんのがんばっている姿を見て、先生たちもまた励まされました。まさにこの困難な状況を生徒の皆さんを中心として、先生や学校に関わるすべての人とご家庭の皆さんが一緒になって考えたり悩んだりしながら成長し、乗り越えようとしていることを感じます。とかくマイナスなことに目を向けがちですが、このような状況であったからこそ得られたものも多かったのではないでしょうか。皆さん一人ひとりもこの終業式を区切りとしてがんばった自分を振り返ってみてください。
　明日から３週間の夏休みが始まります。夏休みのしおりに書きましたが、当たり前の大切さを知った皆さんにとって、いつもと違う今回の夏休みは、自分の時間の使い方を学ぶチャンスだと思います。この夏休みの時間をどのように使うか、いつも以上に考えて計画してみてください。そして、決めたことを最後までがんばってやってみましょう。そうすれば夏休みが終わったときに、何かをやり遂げて自信をつけた新たな自分に気づくはずです。
　ではまた、８月２４日月曜日に元気な姿で会いましょう。自信をつけた皆さんに会うことを今から楽しみにしています。これで終業式の話を終わります。

令和２年７月３１日　
花小金井南中学校　校長　堀井賢治

　全校の生徒の皆さんがそろって通常の学校生活をするようになって２週間が経過しました。前回の朝礼では、「花南スタイル」で乗り越えていきましょうという話をしましたが、皆さんは身に付いてきましたか。これからも、私たち一人ひとりの健康や安全を守るためにしっかりと意識して行動していきましょう。
　この２週間は、部活動も段階的に再開しました。校庭や体育館、校舎…それぞれの活動場所で生徒の皆さんの楽しそうな表情を見ることができて本当に良かったと思います。
　さて、朝の学活のときなど担任の先生から「○○さん今日は誕生日ですね。おめでとう」と声をかけられていませんか。まさか学校に来て先生から誕生日に声をかけられるなんて思わなかったかもしれませんね。声をかけられた人はどんな気持ちでしたか。ちょっと大げさかもしれませんが、自分の誕生日を祝ってもらうことで、みんなから自分の存在を認められたような気がしませんか。私のような年齢になると誕生日はそれほど嬉しいと思わなくなってきていますが、それでも誰かに「誕生日おめでとう」と言われると少し照れくさいですが、やっぱり嬉しいものです。また、友達におめでとうと伝えてその人が嬉しそうにしてくれる姿を見ると伝えた方も幸せな気持ちになりますね。ちなみに私の誕生日は８月の夏休み中なので、中学生の頃は学校で友達にほとんど祝ってもらえませんでした。私と同じように夏休みなどの誕生日の人はその日におめでとうと伝えることはできませんが、終業式にはクラスのみんなにハッピーバースデイを歌ってもらえるのではないでしょうか。
　誕生日をお祝いすることでお互いをさらに認め合い一緒に幸せな気持ちを分け合うような素敵な瞬間になるといいと思います。

花小金井南中学校　校長　堀井賢治