昨夜、小平市教育委員会より新型コロナウイルスへの対応として、各中学校の入学式は校庭で実施という連絡がありました。このような形になりましたが第43回花小金井南中学校入学式を皆さまのご理解とご協力のもと実施できることを心より感謝申し上げます。
　改めまして新入生の皆さん、ご入学おめでとうございます。ここにいる１６４名の皆さんは、今日から伝統ある花小金井南中学校の一員となりました。本来であれば式辞の中に『１日も早く中学校生活に慣れ、充実した毎日を送ってほしいと願っています』と言う話をする所なのですが、今年は新型コロナウイルス感染拡大防止の対応として、明日から５月６日まで臨時休業となり、この間、不要な外出を避けて自宅学習をしてもらわなければなりません。皆さんは３月２日からの臨時休業で小学校の卒業式の前の約１か月間も多くの時間を先生や友達と共に…ではなく、自宅で過ごすことになりました。これまで『当たり前』だと思ってきたいろいろなことが、延期や中止、自粛となり不安や寂しい気持ちを実感したのではないでしょうか。そして、今度は中学生になり、気持ちを切り替えて勉強や部活動など中学校生活に期待に胸を膨らませている中、臨時休業が延長されることとなり、またしても中学校生活として『当たり前』にできるはずのことができなくなってしまいました。しかし、そんな経験をした皆さんであればこそこの状況を乗り越えた時に、これまで以上に『当たり前』に感謝し、お互いを支え合えるような人に成長することができるはずです。そして、花南中の生徒としてさらに多くの経験を重ねて、素晴らしい中学校生活を送ることができると信じています。中学校生活は長い人生の中で最も伸び盛りの大切な時期です。新しい自分を見つけ、また友達の素晴らしいところを学び自分を鍛えて互いに切磋琢磨してください。本校を卒業する時『花小金井南中学校で良かった。この学校で学んだことを誇れる』と実感できるように頑張ってください。私たち教職員一同ずっと応援しています。
　最後に保護者の皆様、本日は大切なお子様のご入学、本当におめでとうございます。私たち教職員は生徒の限りない可能性を信じ、生徒の力を最大限に伸ばす事ができるよう全力を挙げて教育活動に邁進していく覚悟です。少しでも新入生の思い出に残る入学式にしようと昨夜から今朝まで教職員一同、心を込めて準備を進めて参りました。急遽校庭で入学式を行うこととなり、満足出来るような入学式ではないかと思いますが、これからの学校生活の中でこのような状況を一緒に乗り越えた存在として、教員も生徒も大きく成長することと思います。お子様を中心として学校、家庭の力を合わせてこの困難を乗り越えていけたら幸いです。ご家庭にも負担をお掛けすることになりますが、学校の教育方針をご理解の上、何卒ご協力をお願い申し上げます。今日から始まる164名の中学校生活が明るく充実したものになることを心から願って、校長式辞といたします。

　　　　　　　　　令和２年４月７日　小平市立花小金井南中学校　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　校　長　堀井　賢治

【始業式　校長あいさつ】　令和２年４月６日
　みなさんおはようございます。改めまして、４月から校長となりました堀井賢治です。どうぞよろしくお願いします。
　新学期を迎えました。２年生１８２名、３年生１８５名、そして明日の入学式で新入生が１６４名　合計５３１名で令和２年度をスタートします。
　１学期の始業式は、「新しい教室、新しいクラス、新しい教科書…新鮮な気持ちで新たな目標をもって、今日からがんばりましょう」という儀式です。しかし、みなさんはこの節目を意識しにくい状況に置かれています。新型コロナウイルスの対応で３月２日から臨時休業、そして明日から５月６日まで臨時休業が延長されることになりました。登校日は設定する予定ですが、この間生徒の皆さんは、感染防止のために不要な外出を控えて家庭学習に取り組んでもらわなければなりません。また、１学期に行われる行事の多くは２学期以降に延期されることになります。一体いつまでこんなことが続くのか、この先に何が待っているのか…テレビのニュースを見ていても不安がつのるばかりだと思います。毎日家にいてストレスも溜まっていることでしょう。校長先生も先生たちも不安はあります。それでもわたしはこれからの未来に希望をもっています。今日の始業式のようにテレビ放送ではなく、皆さんの顔を見て何も気にすることなく話ができること、教室や校庭で元気に授業に取り組んでいる皆さんの姿を見ること、部活動で楽しそうに輝いて活動している皆さんの姿を見ることなど当たり前に中学校生活ができることが遠い未来ではないと願っています。これまで当たり前にできていたことが突然できなくなり、これまでできていたことがとても価値のあることで、大切なものや時間であったことが分かったのではないでしょうか。今のこの状況を乗り越えたとき、きっと皆さんは、当たり前と思っていたことをこれまで以上に大切にできる人となっていると思います。今は先行きが見えず、目の前の苦しさに耐えなければなりません。それでもこの苦しさを乗り越えた先にはきっと明るい未来が待っています。皆さんそれぞれが強い気持ちをもって乗り越えましょう。始業式は節目を意識して一歩前に進むための儀式であると話をしました。その節目が、意識しにくい状況であると言いましたが、一方で皆さんかこれまでのことを振り返ったり、これからのことなどを深く考えたりする時間が用意されたととらえることができると思います。今まで出来なかった勉強の復習をするもいい、自分の将来について考えてもいい、読書をして知識をたくさん身に付けることでもいい、皆さんそれぞれが考えた目標に向かってこの時間をぜひ有効に使ってください。先生たちもこのような状況の中で、生徒の皆さんに何かできることはないか毎日必死になって考えています。保護者の方や先生、そして生徒の皆さんが一緒になってがんばりましょう。花南中の生徒の皆さんならきっと乗り越えられると信じています。
これで始業式の話を終わります。

花小金井南中学校　校長　堀井賢治