本日は、本校第63回卒業式に際し、保護者のみなさまのご臨席をたまわり、このように式が挙行できますことを、本校職員一同心からお礼を申し上げます。
また、保護者の皆様には、3年間、本校の様々な教育活動にご協力をいただき、誠にありがとうございました。
さて、卒業生のみなさん、ご卒業おめでとうございます。わたしは先ほどから何度となく、ある音を聞いています。みなさんには聞こえますか。それは学校のそばをとおる電車の音です。そんなことは3年前に入学したみなさんにとっては、当たり前の日常であり、グランドや校舎から電車のとおる様子やその音を毎日、見たり、聞いたりしながら学校生活を送っていましたね。
テスト4
しかし、人は、慣れてくると、当たり前のことに気づくことができなくなります。あたりまえすぎて、気が付かないことの中に、実は、大事なこと、大切なことがあるものです。
「京都や奈良の修学旅行に行った。」「元気に学校に通えた。」「部活動ができた。」「給食を食べ授業を受けた。」など実は何ひとつ、自分の力ではなく、後ろにいらっしゃる保護者をはじめ多くの方のおかげで、いろんなことができ、今、みなさんは義務教育9年間を終えようとしています。是非、自分を支えてくださった方の気持ちや思いをしっかりと受け止め、感謝の思いもって卒業してほしいと願います
さて、みなさんは、今日を境に、ここで電車の音を聞くとはもうありませんね。しかし、卒業後何年が経ち、何十年が経っても、通学や通勤途中で、小川駅のホームや車窓から、みなさんは、この体育館やグランドや校舎やプールやテニスコートを見ることができます。これは二中ならではのことです。
今、皆さんが、がんばろうと思っていることを忘れないためにも、また、くじけそうになったときには、車窓から、小川駅から、学校をのぞいてみませんか。楽しかったこと、陸上競技大会や合唱コンクールで頑張ったこと、部活動で汗や涙を流したことを思い出すことで、みなさんは、小平第二中学校から、きっと大きなエネルギーをもらうことができるでしょう。そうです。卒業後も「二中プライド」は、ずっとみなさんの心の中に生き続けます。自分を信じて前に進みましょう。みなさんならきっと大丈夫です。
今日から小平第二中学校は、みなさんの「母校」になりました。母校はいつまでも電車の音とともに皆さん一人ひとりを応援し続けています。
これをもちまして、式辞といたします。
令和2年3月19日
小平市立小平第二中学校長 阿部善雄